【不動産仲介の基礎知識】業務内容や選び方のポイントを徹底解説!

【不動産仲介の基礎知識】業務内容や選び方のポイントを徹底解説!

不動産の売却や賃貸を検討しているが、手続きの方法が分からず困っている方は多いです。そのような方を支援するのが不動産仲介です。しかし、業務内容や仕組みを理解していないと不安に感じるかもしれません。

この記事では、不動産仲介業者の仕事や業務内容、不動産仲介業者を選ぶポイントを徹底解説します。最新の不動産仲介業者別・売り上げランキングも紹介しているので、不動産仲介業者を選ぶ際の指標としてお役立てください。後悔しない売却や賃貸手続きをするために、不動産取引に対する理解を深めましょう。

不動産仲介とは

不動産仲介は売主と買主の間に立ち、物件の相談、紹介、価格交渉、契約手続き、引き渡しをサポートします。初めて不動産取引をする人にとって特に重要であり、専門家の助けを受けることでスムーズな取引が期待できます。

不動産仲介の主な役割は下記のとおりです。

  • 売買や賃貸の際に売主や貸主と買主や借主との間に立って取引を仲介する
  • 専門知識を有したスタッフが複雑な売買の手続きをサポートする
  • 宅地建物取引業者として国に登録することが義務付けられている
  • 法律に基づいた適正な不動産取引を行う
  • 物件の価値を正しく評価し、市場価格に合わせた売買価格を提案する

不動産仲介業者の仕事

不動産仲介業者の仕事は、物件の売買をスムーズに行うため、多岐にわたるサービスを提供することです。不動産の購入や売却を検討している方が円滑に取引を進められるよう、専門知識と経験を活かし、必要な情報提供や調整を行います。

不動産仲介業者の主な仕事は下記のとおりです。

査定や売出価格の提案・市場の流れを分析し、近隣の取引事例を参考にして、物件の価値を正確に評価する。
・物件の立地や間取り、築年数といった個別の条件を考慮した上で、売主の意向に応じた価格戦略を提案する。
・売却戦略に基づいた柔軟な価格交渉を提案する。
集客・不動産ポータルサイトへの物件情報掲載、住宅情報誌やチラシを通じた広告宣伝を行う。
・オープンハウスや見学会を定期的に開催する。
・SEO対策を施した公式ウェブサイトを運用する。
・口コミや紹介による顧客獲得を目指す。
物件紹介・空室状況や入居可能日、見学の日時や方法などを紹介する。
・物件の画像やビデオツアー、バーチャルガイドなどで物件の魅力をアピールする。
・資料請求や問い合わせ先、チャットボットでの情報を供給し、不明点や質問にはいつでも対応する。
条件交渉・売主と買主の間で最も適切な取引が成立するようサポートする。
・価格交渉などさまざまな交渉を代行し、双方が納得する条件を提案する。
契約・重要事項の説明を行い双方合意のサポートをする。
・「売買契約」、「金銭消費貸借契約(ローン契約)」の締結までをサポートする。
引渡し・引渡しをスムーズに進行させトラブルを未然に防ぐ。
・引渡し日の調整や立ち会いをする。
・公共料金の精算手続きや、サービス契約の移管、解約のサポートをする。
・売買両当事者のアフターケアをする。

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不動産仲介の業務内容

不動産仲介には「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」と3種類の業務契約があります。契約内容の違いは下記のとおりです。

  • 契約を1社に絞るか、複数社にするか
  • 自分で買主を探すか、仲介会社を通すか
  • 業務内容の報告やサポートをどのくらい受けるか

「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の業務内容をそれぞれまとめました。

業務内容専属専任媒介契約専任媒介契約一般媒介契約
特徴・仲介手数料が発生する
・自分で買主を探せないが手厚いサポートが受けられる
・自分で買主を探せば仲介手数料は不要
・一般媒介契約より業務報告の頻度が上がる
・自分で買主を探せば仲介手数料は不要
・専属・専任媒介契約の顧客対応が優先される可能性がある
仲介会社との契約1社のみ1社のみ複数社可能
自分で探した相手との取引不可可能可能
不動産流通機構(レインズ)への物件登録媒介契約締結日の翌日から5営業日以内に登録される媒介契約締結日の翌日から7営業日以内に登録される登録されない可能性がある
仲介会社からの業務報告1週間に1回以上2週間に1回以上なし
契約期間3カ月以内(自動更新なし)3カ月以内(自動更新なし)法律上の規約なし(おおむね3カ月)
媒介契約の種類

不動産流通機構(レインズ)へ登録されないと、売物件の情報が買物件を探している人へ届きにくくなります。不動産仲介会社との契約を検討する際はどのような業務内容か確認しましょう。

ダンディー
ダンディー

広告宣伝などの活動をしっかり行う業者を選定した上で、専属or専任媒介契約で依頼するのがおすすめです。

不動産仲介業者を利用するメリットとデメリット

不動産仲介の利用には多くのメリットがあります。不動産の売買や賃貸手続きを大幅に軽減することが可能です。不動産仲介業者を通じて手続きを進めれば、手間を省きつつ適切なサポートが受けられます

主なメリットは下記のとおりです。

  • 希望の物件を広く知り、買主に知ってもらえる。
  • 自分の条件にあった物件を適正価格で紹介してもらえる
  • 売買手続き、書類作成の手間を省ける。
  • トラブルを未然に防いでくれる

メリットがある一方、下記のようなデメリットもあります。

  • 仲介手数料が高額になる場合がある
  • 虚偽の情報や誇大広告を用いて顧客を誘導する可能性がある
  • 取引相手に制限が生じる可能性がある(※契約による)

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※専属専任媒介契約の場合、他の業者を介したり、個人間で交渉したりはできません。専任媒介の場合、他の業者を介した交渉は不可です。

不動産仲介業者を選ぶポイント

不動産売却や賃貸契約を成功させたいなら、不動産仲介業者選びを慎重に進めなくてはなりません。適切な不動産仲介業者選びが希望の金額やタイミングでの売却、賃貸契約につながります

不動産仲介業者の口コミを見る
不動産仲介を利用する際は、インターネット上の口コミや評判を参考にしますが、匿名投稿が多いため信ぴょう性に注意が必要です。

利用予定の不動産仲介業者があれば「仲介業者名+評判」「仲介業者名+口コミ」などのキーワードで検索するといいでしょう。店舗まで絞り込みが済んでいれば「仲介業者店舗名+口コミ」で検索すると、より深い情報にたどり着けます。

良い評判だけでなく、ネガティブな意見も確認しましょう。SNSを活用すると詳細な情報収集ができます。すべての情報を信用せず慎重に検討することが大切です。
不動産仲介業者が過去に行政処分を受けていないか確認する
不動産取引で不正や違法行為があった場合、行政処分を受ける可能性があります。過去の処分歴は国土交通省の「ネガティブ情報等検索システム(宅地建物取引業者)」で調べましょう。

サイトにアクセスし、宅地建物取引業者を選択、事業者名(不動産仲介業者名)の情報を入力すると過去の処分歴を確認できます。処分歴があったとしても、必ずしも問題があるとは限りません。処分内容や時期、その後の対応などを総合的に判断しましょう
宅地建物取引業の免許更新回数を確認する
不動産仲介業者を選ぶ際には、宅地建物取引業免許(宅建業免許)の更新回数を確認しましょう。宅建業免許は「東京都知事(2)第◯◯◯号」と記されており、更新回数は免許番号のカッコ内に記載されています。

更新回数が多いほど長く業務を行っている可能性が高いですが、少ないからといって悪い業者とは限りません。法人化や支店開設に伴う組織変更、免許種別の変更などで数字が変わることもあるため、一つの指標として考えるとよいでしょう。

» 不動産屋の選び方完全ガイド

不動産の仲介手数料と計算方法

仲介手数料とは不動産売買や賃貸借において、不動産仲介業者に支払う報酬をいいます。仲介手数料は売買と賃貸借でそれぞれ決まっており、法律で上限が設けられています。

売買時にかかる仲介手数料と計算方法
上限額:
 売却価格が200万円以下:価格の5% + 消費税
 200万円超400万円以下:価格の4% + 消費税
 400万円超:価格の3% + 消費税

計算例:
 売却価格が300万円の場合:
 上限額 =(300万円 × 4%)+ 消費税 = 12万円 + 消費税
 売却価格が500万円の場合:
 上限額 =(400万円 × 3%)+(100万円 × 2%)+ 消費税 = 12万円 + 2万円 + 消費税 = 16万円 + 消費税
賃貸時にかかる仲介手数料と計算方法
上限額:
 家賃1ヵ月分 + 消費税

計算例:
 家賃が10万円の場合:
 上限額 = 10万円 + 消費税 = 10.8万円

※あくまでも上限額であり、必ずしもこの金額を支払う義務はありません。契約内容や地域、不動産仲介業者により変動する場合があります。

【上位5社】不動産仲介業者別・売り上げランキング

全国に支店を持つ大手不動産会社は、大手ならではの安心感、幅広いエリアに対応できる営業力などが期待できます。多くの物件を取り扱っており、理想の物件を見つけやすいでしょう。

不動産仲介業者売り上げランキング上位5社を下記にまとめました。

手数料収入順位・不動産仲介業者名2022/3月取扱高(百万円)仲介件数(件)2022/3月手数料収入(百万円)
1・三井不動産リアルティグループ1,892,66541,18390,120
2・東急リバブル1,577,99528,75071,540
3・住友不動産販売1,453,38738,14471,278
4・野村不動産ソリューションズ964,88210,08139,833
5・三井住友トラスト不動産550,3668,22622,928
出典:公益財団法人 不動産流通推進センター「2022 不動産業統計集(9月期改訂)3 不動産流通(3)流通大手各社の取扱高等の推移」17P
ダンディー
ダンディー

希望エリアに大手の店舗が無い場合には、地域に特化して営業を行っている業者も検討しましょう。

まとめ

不動産仲介を利用すると、売買や賃貸の取引がスムーズに進みます。物件の査定から集客、引渡しまでの一連の手続きを適切に行ってもらえるため、自分で行う手間が省けるのがメリットです。

不動産仲介業者のサポートで安心して取引を進められる一方、仲介手数料の支払いや悪徳業者に注意する必要があります。業者選びを慎重に行い、契約前に利用条件や手数料などをよく理解しておきましょう。

不動産仲介は売買や賃貸をスムーズに進めるために役立つ便利なサービスです。この記事を参考に自分に合った不動産仲介業者を選び、賢く活用しましょう。

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